かちどき橋

協会員による案内活動

      〜 活動のいきさつと案内の模様 〜

                       

                  
 活動の背景と経緯

東京都建設局では、勝鬨橋をはじめ隅田川に架かる橋などを、もっと広く知って貰う“機会と場”を設けようと、かつて勝鬨橋の開閉に使った変電所を改装し、内部に関係資料を展示した「橋の資料館」開設を計画しました。
 また、この開館にあわせ東京都道路保全公社の公益事業として、勝鬨橋の開閉に用いた操作室や橋脚内部にある機械室などを見学して貰う「ミニツアー」の募集も計画しました。
 ただし、この橋脚内等への見学者受け入れには、説明スタッフ、梯子や階段部を安全に昇降して貰う支援スタッフなど、多数の要員を揃える必要がありました。
 そこで東京都等は、橋梁の業務に携わった会員も多く在籍するとの事由で、当協会にボランティアでの案内・誘導の協力を打診してきました。
 しかし、当協会組織の設立趣旨に照らしても特殊な活動となるため、組織内で協議や現場調査を重ねたのち、全会員に意向調査を行いました。その結果、約80名の会員から協力可能との回答を得たことで、協会として支援体制を取ることになりました。(平成17年4月14日、3機関で活動に伴う協定書を締結)
 諸準備も整って「かちどき 橋の資料館」は平成17年5月1日に開館しました。開館に合わせ募集を開始した「ミニツアー」は、5月12日が初回応募グループの見学日となり、協会員の案内活動が開始されました。
(「協定書」は、当掲示板の資料室に掲載)
 活動のシステム

 「かちどき 橋の資料館」は、週に4日間(火・木・金・土)開館されていますが、「ミニツアー」の方は、週に1日、木曜日のみの実施となっています。
 当日は、10:00、13:30 の各時間にスタートする計2回(2クール)の見学者案内が行われます。
 各時間帯に案内する見学者数は、安全に案内誘導ができるよう、各回に10名程度としています。
 一方、案内に当たる協会員の体制は、5名1組の班を編成し、あらかじめ各班の活動日を設定しておき、案内活動を行っています。
 見学者の公募・受付事務は、東京都道路整備保全公社で行っており、活動日の数日前に、該当班のメンバーにメールやFAX等で応募状況を知らせ、活動の最終確認を行う、という方法がとられています。
 当日の活動予定メンバーで、不都合者が複数で生じる場合などは、他班のメンバーとの交替、若しくは公社職員の応援などで対応しています。
 なお、機械室の見学には垂直の梯子を昇降するため、見学者、案内者、共に落下防止用のハーネスを装着するなどして、安全に留意しています。
(「ミニツアー行動要領」は、当掲示板の資料室に掲載)
 活動の状況等

「ミニツアー」の開始初期は、見学応募の活況と、TV、新聞など報道関係の取材見学も加わり、事前のリハーサルや作成した案内マニュアルどおりには進行できず、戸惑う事態もありました。
 案内手順や説明・応答に改善を加えながら回数を重ねるうち、見学者への事後アンケートに“貴重な物を見て感激した”“丁寧な説明に感謝する”などの記述も多く見られるようになりました。
 平成18年5月11日(木)には、活動開始から丁度1周年を迎えた事から、活動会員と関係機関の担当者等が一堂に会し、見学者からの質問のまとめや資料館で収集した資料による研修会を行い、その後は無事故での1周年を祝い合いました。
 この研修等の機会は、大変有意義だったとの声があり、開始2周年となった平成19年から毎年5月に研修会を開催し、平成22年には、目出度く活動開始5周年の節目を迎えたことから、例年の研修会に合わせて、無事の活動経過と今後の安全を願って記念の催しが行われました。以降も研修会は恒例として継続開催されています。
 そして平成27年、案内活動も無事に10周年を迎え、見学者総数は約7千人となりました。これを踏まえ、祝賀と合わせて「勝鬨橋ミニツアー10周年記念誌」として経過をまとめました。
 その後、平成29年12月から、勝鬨橋補修工事のため案内活動を中断し、代替活動として「墨田川著名橋等ツアー」を2年間実施しました。また、工事の終了に伴い再開を準備した矢先に、新型コロナウイルス感染が拡大し、案内活動は中断されたまま3年が経過しましたが、コロナ禍での行動制限が解除されたことから、令和5年1月12日から案内活動を再開いたしました。
 この再開にあたって、1回の案内時間を60分から90分に増やす一方で、1日の案内回数を4回から2回に減らすとともに、メットフォンを導入して、1回あたりの案内人数を5名から10名程度に増やしました。   
Renewal! ’23/08/29